NS-348X ホローコアファイバー(HCF)用OTDRテストキット
メーカー名EXFO Inc.
NS-348Xは、次世代の超低遅延ネットワークで注目されるホローコアファイバー(HCF)の特性評価、保守、トラブルシューティングに特化した、業界最高水準のダイナミックレンジを備えたOTDRテストキットです。標準の光ファイバーとは異なるHCF特有の課題である「極端に低い後方散乱」や「接続部のガス充填イベント」を、独自の専用解析ソフトウェアとハードウェアにより克服し、正確で信頼性の高い測定を実現します。
超低レイリー後方散乱(RBS)を克服する高ダイナミックレンジ
HCFのRBSレベルは標準のシングルモードファイバー(SMF)より約15dB低くなります。本製品はHCF測定時で30dB、SMF測定時で最大46dBという高いダイナミックレンジを持ち、長距離の信号減衰に対応します。
最大250kmの広範囲測定
ファイバーの減衰を0.1 dB/kmと想定した場合、最大250kmのHCF測定レンジをサポートします。
ガス充填イベント(GFE)の分離技術(特許出願中)
HCFのスプライス(接続部)では、入り込んだ環境ガスにより何キロにもわたってRBSが上昇する特異な現象が発生します。専用ソフトウェアがこのGFE信号を分離し、正確なスプライス損失と反射率を測定します。
ハイブリッドケーブルへの自動対応
HCFとSMFが混在する環境において、異なる屈折率(IOR)を1つのOTDRトレース上でサポートし、各セクションの長さを正確に保証します。
仕様
| スペック項目 | HCF (NANF) 仕様 | シングルモードファイバー (SMF) 仕様 |
|---|---|---|
| 波長 (nm) | – | 1310±20 / 1550±20 / 1625±15 |
| ダイナミックレンジ | 30 dB (1310/1550モデル) | 46 dB (1310/1550モデル) |
| 測定距離レンジ (km) | > 250 | 0.1 ~ 400 |
| イベントデッドゾーン (m) | – | 0.5 |
| サンプリング分解能 (m) | – | 0.04 ~ 10 |
よくある質問(FAQ)
Q. 従来のOTDRではなぜホローコアファイバー(HCF)を測定できないのですか?
A. HCFは光が空気のコアを伝搬するため、標準のSMFと比べてレイリー後方散乱(RBS)が約15dB低くなります。これにより信号が著しく弱くなるため、HCFに最適化された高ダイナミックレンジのOTDRが必須となります。
Q. HCF接続部の測定が難しいと言われる理由は何ですか?
A. 切断時に環境ガスがホローコア内に入り込み、スプライス部付近でRBSが上昇する「ガス充填イベント(GFE)」が発生するためです。本製品は専用手法でこの信号を分離し、実際の損失のみを評価します。
Q. ハイブリッド環境でも使用できますか?
A. はい、可能です。HCFとSMFでは屈折率(IOR)が異なりますが、本製品は1つのトレース上で複数のIORをサポートし、各セクションで正確な距離と損失の測定が可能です。
※標準的なネットワークの測定には、FTB Lite 720D アクセスネットワーク OTDR も併せてご覧ください。
※ホローコアファイバー(HCF)技術の最新動向については、EXFO社の公式ブログ(英語) をご参照ください。
用途
- ホローコアファイバー(HCF)の敷設・保守とトラブルシューティング: 次世代光ファイバーの特性評価や、障害箇所の特定を正確に行います 。
- データセンター間接続(DCI)の超低遅延ネットワーク構築: 金融取引やAIワークロードなど、1マイクロ秒を争うネットワークの検証に最適です 。
- HCFとシングルモード(SMF)のハイブリッドケーブル認証: 異なる種類のファイバーが混在するリンクでも、一括して性能を評価します 。
- 長距離・大容量伝送システムのパフォーマンス検証: 最大250kmまでの広範囲なHCFリンクの損失や長さを測定し、通信品質を保証します 。
ポイント
- 高ダイナミックレンジ: 標準ファイバーより信号が弱いHCFでも、最大30dB(SMF測定時は最大46dB)の性能で確実にキャッチします 。
- 特許出願中のGFE(ガス充填イベント)分離技術: 接続部で発生する特有のノイズを自動で除去し、正確なスプライス損失を算出します 。
- デュアル屈折率(IOR)サポートによる正確な距離測定: HCFとSMF、それぞれの屈折率を個別に設定できるため、混在環境でも正確な距離を表示します 。
- iOLM(インテリジェント・光リンク・マッパー)対応: 複雑なOTDRトレースを解析不要なアイコン形式に変換し、誰でも明確な合否判定が可能です 。
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